日本の職人展・山葡萄とつげ櫛

日本の職人展は、松坂屋名古屋店にて、14日まで開催しています。

山形の山葡萄の籠と、大阪泉州のつげ櫛を拝見しました。(こちらは、8日まで。)
ついつい、お話を伺っているとあっという間に時間が経ってしまいます。

山葡萄の鷹山さんには、昨年末、阪急でお世話になり、蔓のことを色々と教えてもらいました。
今年の分はもう採取されたのですが、雨が少なかったので、いつもより早く、期間も短かったとのこと。
数が採れなくなってきているそうです。
国定公園には沢山あっても採取できないのでねと、なんとも、もどかしいことを今回も伺いました。

樹齢80年から100年くらいの山葡萄の蔓を採り、水につけて柔らかくして編んでいきます。

CIMG9731.jpg

「ゆずりは」で初めて山葡萄の籠を買った話から、青森の弘前を訪れたときに立ち寄った「みかみ工芸」の話題になりました。
検索してみると、話題の通りでした。
「みかみ工芸」は近年までは青森県内のカゴ製造販売では中心的な役割を果たした卸会社でしたが、優れたお抱えのつくり手が亡くなられ、あるいは去った人もあり、現在では「宮本工芸」が主流となっています。
その道はその道で、網羅されていますから、情報が聞けてよかったです。
「みかみ工芸」で購入した、姫アケビの蔓で編んだ下駄を履いていますが、より大事にしなくっちゃ!です。

ふと気になって立ち止まった、大阪貝塚のつげ櫛の西出櫛工業さん。
日本のつげ櫛は、欽明天皇(6世紀後半)のころに、この地方で作られていたと書物に書かれているそうです。
大阪貝塚市は日本最古の櫛産地で、江戸時代に木曽や薩摩に広まったのでした。
名古屋には、創業明治36年の櫛留商店がありますが、歴史が違います。

それから、私の持っている携帯用の櫛は、木曽のつげだと思っていたら、ミネバリの木だと判明。、カバノキ科の落葉高木で、1ミリ太るのに3年かかると言われて、 それだけに目の詰まった木質のもの。木曽の藪原では豊富にある木でした。

国産の薩摩柘植(さつまつげ)を使っているものは、薩摩柘植と櫛に明記されています。
明記されていないものは、国産の柘植ではないとのこと。何が違うのかというと、粘りが違うので長持ちするとのこと。
ああ、これは柘植だけでなく、山葡萄の蔓も、同じですね。
ガサガサになった山葡萄の籠を見たことがありましたから、蔓の粘りが違うと聞いたことがありました。

国産のつげ櫛は、土産物屋には売っていないよ、と言われました。お値段が違うからですね。

一番興味深かったのは、つげ櫛と椿油の使い方を、教えていただいたことでした。
椿油は、不乾性油なのですので、付け過ぎに注意が必要です。
椿油の瓶の口に、人差し指を置いて逆さにして、少量の油を指の腹に移します。
その指についた油を、つげ櫛の歯に塗ります。そして髪を梳きます。
そうすることで、椿油を付け過ぎることなく、髪を艶やかに保つことが出来ますし、つげ櫛も汚れにくいのです。

今は何でもネット検索で調べることが出来ますが、さらりと見たところ、このやり方は出てなかったようです。
椿油とつげ櫛は、昔から愛用されてきたものですし、髪に良いと言われていますが、どのように使ったらよいのかは、当たり前すぎて、伝えられることすらなかったのだと思われます。
でも、この当たり前すぎといわれるところが、一番大切なことで、これが抜けてしまうと、可笑しなことになってしまうことがあります。

ある時代までは、皆が当たり前の見識だったことが、当たり前のことは、当たり前すぎてどこにも書かれることなく過ぎ、その見識を持った人たちがいなくなると、知られなくなってしまうということがあります。

<ピラミッドはあるが、エジプトの人はピラミッドの作り方を知らない>

日本の美しいものや、事柄が、エジプトのピラミッドにならないように、日々の中から、やまとこころに触れる暮らしをしていきたいと、古くから日本人に愛され続けてきた「つげ櫛と椿油」から、改めて想わせていただきました。

薩摩柘植のつげ櫛が、とても欲しくなりました。



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Date: 2014.07.04
Category: 日本文化
Comments (4)Trackbacks (0)

この記事へのコメント:

tanahana

Date2014.07.05 (土) 10:30:55

本当に、おっしゃる通りですね。
ピラミッドにならないように・・・。
今の社会の構造を見ると、また進まんとしている方向を見通すと、
不安がつきませんが。

着物~はごろも

Date2014.07.07 (月) 02:21:42

tanahanaさま☆今の私たちに出来ることは、何でしょう。あわただしい日々の中で、ふと考えることも大事ですね。

ぼよ

Date2014.07.09 (水) 11:42:16

前に京都の十三屋さんで櫛のお手入れ方法
教えてくれました。椿油とおっしゃってました。
椿油は万能ですね!

着物~はごろも

Date2014.07.09 (水) 20:41:24

ぼよさま☆使っていらっしゃるのですね。
今回、不乾性油という言葉を知りました。
乾かない油だから、少量でよいのですね。
面白い使い方が載っていました。
http://www.tubakiabura.info/tubakiabura/torebia/index.html
殺菌効果など、優れものですね。

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